堕ちた女体と
華やかな晩餐
第二章
5



 どのくらい、そうして耐えていただろう。ようやく、加納が、千尋の足もとを立った。
「お嬢さま。この子が、れっきとした処女であることを確認致しました」
「千尋ちゃん、ちゃんと処女だったかあ……。あっ、もちろん、わたしだってそうだよ。……でも、考えてみると、裸になって、初めて、マ○コの中を見せた相手が、わたしと加納さんだっていうのも、ちょっと可哀想な話かもしれないねえ」
 亜希は、そのことを、千尋にわざと意識させるように言った。
「適性検査の一環ですから、仕方ありませんよ。お嬢さま、それより、この子の性器は、労働には問題なく合格なのですが、いかんせん不潔過ぎます。ですので、風呂および手洗いは、使用させないほうが、よろしいかと思います」
 千尋は、唖然とさせられた。風呂も手洗いも、使わせてもらえないというのか。もっとも、より問題なのは、手洗いのほうである。したくなったら、外でしろとでもいうのか。

「うーん、そっかあ。そんなに汚いんだあ、千尋ちゃんのマ○コ。……そうだ、加納さん。千尋ちゃんの、おしりの穴のほうも調べてもらえる? トイレのほうは、おしりの汚れ具合で、判断することにしようと思うの」
 とても信じられない話だった。この小娘は、どこまで性根が腐っているのか。どうしたら、そんな下劣な発想を思いつくのか。
「はい、了解しました。労働という観点からも、この子の肛門の検査は、必要であると思います。では、さっそく」
 加納はそう言って、冷ややかな目つきで千尋を見下ろした。
 
 今、千尋は、何のリアクションも取ることができずにいる。視線を落とし、浅い呼吸を繰り返しているだけである。
「ぼけっとしてるんじゃないよ! 今の話を聞いてただろう? 後ろを向くんだよ!」
 加納に肩を押さえられ、千尋の体は、強引に半分ほど回される。
 横向きになってしまったので、千尋は、やむなく自ら脚を動かし、背中を向けた。
 ぼんやりとした夢うつつの状態だが、ある種の覚悟を持って立っている。
 ほどなく、おしりの割れ目に、何本かの指が差し挟まれた。反射的に、肉体がそれを拒絶し、おしりの肉を引き締めていたが、加納の力で、一気に限界まで開かれた。あまりの勢いだったので、悲鳴を上げそうになったが、危ういところで、それを呑み込んだ。
「あらら……。こっちの穴もまた、ひどい臭いだね。お嬢さま、極めて健康的な肛門ですが、この臭いからすると、ばい菌が、だいぶ繁殖していると思われます。この子には、やはりトイレも使用させないほうがよいでしょうね。……ご覧になりますか?」
 途方もない恥ずかしさと屈辱感で、千尋は、ぐらぐらと目眩を起こした。
 信じていた女の子に裏切られて、服従を余儀なくされ、その子の下劣な好奇心から、肛門まで見られて臭いを嗅がれる。そんな女子高生など、間違いなく、この世でわたしだけだろう。惨めなんて言葉では片付けられない。
「うっわー。きったないしぃ、くっさそーうだしい……。千尋ちゃん、これはちょっと幻滅もんだよー」
 亜希は、わざとらしい嘆くような口調で、千尋を侮辱した。
「おい。もう検査は終わりだ。お嬢さまのほうを向け」
 加納が、おしりの割れ目から手を抜いて告げた。



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