バレー部キャプテンと
よこしまな少女たち
第五章〜美女と美女
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 涼子の股間の、もっさりとした陰毛は、密度変わらず、臀部の下まで続いていた。
 ということは……。香織は、純粋に、見てみたくなって、そこへ手を伸ばした。つまり、涼子に対して、次なる恥辱を与える目的ではなくて、自分のいやらしい好奇心を満足させるために。
 涼子のおしりの割れ目に、香織は、ぐっと指を差し入れたのだ。
「いやああああ!」
 断末魔を思わせる涼子の絶叫が、陰鬱なこの空間に響き渡った。
 だが、香織にしてみれば、そんなものは想定内の反応だった。ためらわず、涼子のおしりの肉の強い弾力を指先に感じ取りつつ、割れ目を横に押し広げる。
 うっわぁ……。やっぱり……。鼠色の肛門の周囲は、なんとも汚らしく、縮れ毛の密生林と化していた。
 香織は、予想が的中したことにほくそ笑みながら、指を引き抜いた。どうしても指先の汚染された感が拭えないので、コンクリートに地面に擦りつける。
「ちょっと……、香織先輩……」
 さゆりが、何か言いたげに香織を呼んだ。相変わらず微苦笑しているが、その頬が、やや引きつって見える。どうやら、途中からさゆりは、香織の挙動を目で追っていたらしい。そこまでしますか、普通……、とでも言いたいのだろうか。あるいは、よくそんな不潔そうなところ触れますね、と半ば唖然としているのかもしれない。

「ねぇー。かおりぃ、りょーちんに、なにしたのぉ? りょーちん、放心状態みたいになってるよぉ」
 明日香が、涼子の肩越しに香織たちを見下ろして、不思議そうに訊いてくる。
「えっ? べつになにも酷いことは、してないよ。ただ、おしりを調べてるだけなんだけど」
 香織は、薄笑いの表情を作ってとぼけた。
 そっかそっか。あからさまに肛門を見られるのは、やっぱりショック大だよね。恥ずかしいを通り越して、人権とか、そういうものまで傷ついちゃったよね。今、南さんが、どんな顔してるのか拝見したいな……。
 対象の苦痛が大きければ大きいほど、こっちとしては、心身の昂ぶりが増してゆく。自分の下着をべたつかせる、妖しい快楽に浸っている只中であるが、きゃーっ、と無意味な嬌声を上げたくなるような奇妙な多幸感までもが、ふいに押し寄せてきた。



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