バレー部キャプテンと
よこしまな少女たち
第四章〜女の子の手
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 ひとしきり涼子の下着をもてあそんだ後、この日、幾度目かの写真撮影を行うことになった。
 へらへらと歯を覗かせているさゆりが、裸の涼子に向かってカメラを構える。
「もっちょい、ちゃんと、こっちを見てもらえますっかねえ……。はい、うん、そのままそのまま。……かっこいいですよ、南先輩。じゃあ、撮りますねえ……」
 表面上は、先輩に対する敬語を使っているが、もはや、完全に涼子のことを舐めきっている。
 全裸になって、股だけを隠しながら、カメラに目線を合わせている南涼子、もコレクションに追加された。

 バイタリティー溢れるさすがの涼子も、一見して、精神をひどく消耗しているのが感じ取れる。
 香織は、そんな涼子の前に歩み寄り、たった今、彼女の体から脱がしたばかりのパンツを、両端を指でつまんで掲げてみせた。これ見よがしに、布地を伸び縮みさせる。全裸にさせた女の眼前で、彼女がさっきまで着けていたパンツを、皮肉を込めて見せつける快感。
 涼子が、恥辱に染まった顔つきで、じっと、こちらを見ている様は、香織の下腹部をどくどくと熱くさせてくれる。今、香織がつまんでいる涼子のものより、自分の下着のほうが、よっぽど大変な状態になっていることだろうな、と心の内で苦笑する。

「南さん、なんだか、ずいぶん恥ずかしそうにしてるけど、だいじょうぶ……? これから、もっときつくなっていくと思うけど、我慢してね。昨日は甘くしてあげたけど、今日は、そういうわけにいかないから。……んで、そろそろ、その手をどけてほしいんだけど」
 意外にも、涼子は、かすれてはいるものの、はっきりした声音で返してきた。
「いやっ。もう……、ほんとうに、やめてっ!」
 凛々しい顔立ちが、必死の形相に崩れている。
 涼子が拒絶するのは、あらかじめわかっていたので、香織は、頭に溜めておいた次の台詞をぶつけた。
「そんなに、そこは嫌なの? じゃあ、しょうがないから、後ろのほうから調べることにする。でも、昨日とは違って、今回は、ちゃんと調べさせてもらうけど」
 南涼子が、どこまで、屈辱に耐えられるか、ただの発狂した獣に成り下がらず、女としての恥じらいを持ち続けていられるか、それが見物である。
 背後では、さゆりと明日香も、それぞれに小さく笑い声を立てていた。



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