バレー部キャプテンと
よこしまな少女たち
第十二章〜慟哭
8
少女たちの加虐心は、止まる所を知らない。
香織のほうも、後輩に負けじと、競って体操着を引っ張り上げる。涼子の股間の、前部から後部にまで食い込んだ体操着は、Uの字を描くように動き始めた。
哀しげな遠吠えのような、気味の悪い奇声が、耳朶をかすめている。その声音が、自分の喉元から発せられていると気づいた時、涼子は、漠然と感じた。この日、この場で起こった出来事の後遺症に、わたしは、一生、苦しめられるかもしれない。
恥部の割れ目にめり込んだ体操着に、陰核を刺激されると、鋭い電流のようなものが肉体を貫き、脳髄が麻痺を起こす。その余波が、峻烈な恥辱へと変わる。かと思えば、肛門に布地を擦りつけられ、人間性というものをこそぎ落とされていく。
果てしなく続く拷問。限界を超えた苦痛に、冷や汗とも脂汗ともつかぬものが、全身の毛穴から噴き出していく感覚があった。
涼子の下腹部を眺めている香織が、くつくつと笑って言う。
「南さーん……。ちょっとは自分のま○こ、直視しなって。すごいことになってるから。もうこれは、滝沢さんと親友になるしかないってぇ……。むしろ、親友じゃなかったら、許されないっていう感じだけど」
明日香が、涼子の後頭部に手を宛がい、強引に頭を押し下げる。
滝沢秋菜の体操着は、肉厚の大陰唇を押し分けるようにして、見事なまでに、深々と割れ目の中に食い込んでいた。ぐいっと体操着を前に引かれると、陰毛の茂る恥丘の肉がぶるぶると震え、そうして、埋まっていた赤い丸首の部分が、涼子の股間から現れるのだ。
吐き気を催すほど不潔な光景の中で、見え隠れする赤い色が、浮き立って目に映るようになった。すると突如として、その赤い色に、持ち主である滝沢秋菜の涼しげな顔貌が、オーバーラップした。
彼女の顔が、涼子の股間の下にある……。彼女が、じっと涼子を見つめている……。
否が応でも、後ろめたい感情にどっと襲われてしまう。
滝沢さん……。ごめん……。わたしが情けないせいで、こんなふうに、あなたのものを汚すことになっちゃって、ほんとうにごめん……。
下腹部から脊髄を這い上ってくる性的な刺激に、救いのない罪悪感が絡みついて合わさり、それは、どす黒い不快感となって全身の神経を広がっていくのだった。
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